こどもの病気は季節ごとに多発する病気、流行するウイルスが大体決まっています。
まず大方のパターンを知っておきましょう。
‖ 春の病気 ‖ 夏の病気 ‖ 秋の病気 ‖ 冬の病気 ‖ <クリックすると各季節にジャンプします。
・この時期に多い、いわゆる夏風邪の病原はエンテロウイルス、アデノウイルスです。
一般にアデノウイルスの方が強い症状(高熱)を来たします。
・エンテロウイルスによる夏風邪の特殊なものとして、
口内炎と手足の発疹を伴う手足口病、口内炎と発熱を伴うヘルパンギーナがあります。
・アデノウイルスによる扁桃炎、咽頭炎では最高39℃を超える発熱が平均5日間続きます。
扁桃に白い膜のようなものが付着します。
咽頭炎と高熱に結膜炎を伴う場合には咽頭結膜熱と呼ばれます。
(俗に言うプール熱のことです。)
・サルモネラ、カンピロバクター、病原大腸菌などによる
細菌性腸炎も比較的多く発生します。
△TOP
・ノロウイルスなどによる(冬季)乳幼児嘔吐下痢症も流行が始まります。
気候の変化に反応して気管支喘息が著しく悪化する時期でもあります。
・11月ころからRSウイルスというウイルスの感染症が流行します。
年長児や成人がこのウイルスに罹患した場合は軽い風邪症状が出る程度ですみますが、
乳幼児が罹患すると細い気管支がつぶれて喘息のような症状
(ぜーゼー、呼吸困難)を来たす細気管支炎という病像を呈したり、
肺炎になったりします。
特に6ヶ月未満の乳児や予定日より早く生まれた赤ちゃん、慢性肺疾患や
先天性心臓病を持つ赤ちゃんが罹患すると重篤化しやすく、注意が必要です。
△TOP
・12月ころよりインフルエンザの流行が始まります。
年によって違いますが、1月半ばから2月末ころにピークを迎えます。
・RSウイルス感染症のピークは1−2月にあり、4月ころまで流行が続きます。
・乳幼児の嘔吐下痢症の流行は春まで続きます。
ノロウイルスに加えてロタウイルスも嘔吐下痢症を起こします。
ロタウイルスは1月末ころから流行します。
※ロタウイルスにはノロウイルスより小さいお子さん
(主に2歳以下の乳幼児)が罹患します。
△TOP